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タイガー・ウッズから学ぶエフィカシー入門(自己評価)|一流の思考

壁に映るヒーローの姿をした男性の影

今回は、ゴルフ界のレジェンドであるタイガー・ウッズ選手から学ぶエフィカシーというテーマでお話したいと思います。

エフィカシーの概要とタイガー・ウッズ選手のエピソード、そしてエフィカシーを高めるポイントについてご紹介しますので、是非ご覧ください。

エフィカシーとは自己評価のこと

エフィカシーとは、心理学用語で自己評価のことを指します。ゴールを達成するための自己能力に対する自己評価です。自己効力感や自己肯定感とも言われます。

人は、無意識のうちに自分で自分のことを評価しています。エフィカシーが低い人は、自分に自信がありません。自分の能力に対する自己評価が低いからです。一方で、エフィカシーが高い人は自身に満ち溢れていて生き生きとしています。

日本人は、平均的にエフィカシーが低いと言われています。いつも周りの目を気にしていて、自分の軸がない人が多いのです。

エフィカシーを高めることで、ストレスと戦う力・逆境の乗り越える力を身に付け、自分に自信をもってイキイキと暮らせるようになります。

エフィカシーは一流アスリートから学ぼう

世の中には、エフィカシーをとても重視している職業があります。それは、アスリートたちです。 優秀なアスリートは、心が体に及ぼす影響までしっかり理解して、最大のパフォーマンスを発揮するために日々エフィカシーを高める訓練をしています。

昔から、心技体という言葉がありますが、心と体が強い関係にあるということは、現在の医学でもはっきりと証明されていることで、最高のパフォーマンスを発揮するためには、最高の精神状態であることが大切になってきます。練習で積み上げた高い技術も、精神状態が良くない状態だと100%発揮することができないのです。

いいコーチは、いいメンターだと言われます。アスリートのコーチには、優れた技術的アドバイスができるというだけでなく、選手のエフィカシーを高めてあげられるメンターとしての能力がなにより求められます。

タイガー・ウッズ選手の考え方

数々の伝説を打ち立てたゴルフ界のレジェンド、タイガー・ウッズ選手ですが、エフィカシーに関して面白いエピソードがあります。

相手のパッドを見ながら心の中で「はいれ!」と思う

タイガー選手は、ここ一番の勝負所、相手のパッドを見ながら心の中で「はいれ!」と思っているそうです。はじめてこの話を知ったとき、ちょっとにわかには信じられませんでした。なぜ、そう思うのでしょうか。

まずは、自分が心の中でなんと願おうと、結果を変えることはできないからという理由が一つあります。はずれろ~はずれろ~といくら念力を送っても絶対に結果に影響を与えることはできません。つまり、無意味な行為なのです。彼は、それを理解しています。

しかし、神頼みしたくなる気持ちはわかりますが、冷静に考えればそれが無意味な行為だということはだれにでもわかるはずです。無意味なのはわかってるけど、別になんて思おうが自由じゃないの?って、思いませんか?

神頼みは時にエフィカシーを下げる

ここからがすごいなと思ったのですが、はずれろ!と願う行為は、実は無意味以上によくありません。

はずれろ!と願うということは、結果を相手に委ねていることになっています。つまり、自分の力では勝てない、と無意識に脳に指令を送ってしまっているのです。

これにより、エフィカシーが下がり自身のパフォーマンスに悪影響が出ると、彼は考えているのでしょう。

ここまでするのかとびっくりしますが、世界のトップに位置するアスリートなら考えられなくもないかと思います。

ただし、私が思うに神頼みは悪いことばかりではありません。特に信仰心が強い人ほど、神と一体化した気持ちになることで逆に自分自身を高めることができるという側面もありそうです。そんなこと何も関係なしに、ただただ神頼みするのはよくないのでしょうね。

エフィカシーを高めるポイント

エフィカシーを高めるポイントは簡単です。とにかく自分はすごい!と思うことです。自己評価ですから、自分で自分を高く評価してあげればいいんです。

ただし、現実逃避ではない

しかし、それは現実から目を背けることではありません。現状を正しく認識せず、嫌なことからは目を背けるだけでは、エフィカシーはむしろ下がります。なぜか?それは自分に嘘をついているからです。それでは逆にゴール達成から遠ざかります。

自分の強みを知る

ゴール達成のためには、現状を正しく認識することが大切です。まずは身の程を知ることが大切です。自分自身の強みを知っている人は、その強みを生かして行動することで自分に自信を持っている人が多いです。

自分の強みがわからないという人には、好きなことを掘り下げてみるという方法を提案します。あとは、人からはすごいねって言われるけど、その割には自分ではぜんぜん大したことと思っていないことを探す、という方法もあります。

例えば私の場合、パソコンをいくらでも触っていられます。けど、人によっては、そんなにパソコン触ってたら疲れない?わたしなら無理、と言われます。パソコンを長時間触れないという人は意外といるものです。あと、英語がすごいね、なんでそんなに話せんですか?と仕事でもよく言われます。しかし、自分では、そんなに褒められるようなレベルだとは思っていません。この場合、これはわたしの強みなのかもしれません。少なくとも今私がいる環境では。

ドリームキラーには耳を傾けるな

あなたのまわりには、あなたのエフィカシーをさげてくる人たちがいます。このように、あなたの夢や目標達成を邪魔したり阻害してくる人たちのことをドリームキラーと呼びます。直訳すると「夢を殺す人」。なんかおそろしいですね。

ドリームキラーとは具体的にどんな人かというと、たとえば、あなたが「日本一の会社を作りたい」と人に夢を語ったとしましょう。その時に、「できるわけがない」などと足を引っ張るような反応をしてくる人たちのことです。

あるいは、高校生の頃に先生に「東京大学に入りたい」と進路相談をしたとしましょう。そのときに、「君の今の学力ではむずかしい、もう少しランクを下げてはどうか」などと言ってくる人もそうです。この場合、先生は親切心からアドバイスをしていることが多いのですが、生徒が東京大学に入れる可能性を著しく下げているという重大性に気を配れているでしょうか。

ドリームキラーの発言には注意する必要があります。ドリームキラーは身近にいます。非常にドリームキラーになりやすいのが、親です。多くの親は、なるべく自分の子供には苦しんでほしくないという親切心から、チャレンジを阻害して平穏で安牌な道を歩ませようとしてきます。そういった親の親切心は汲んであげるといいと思いますが、自分自身の可能性をつぶさないように注意しましょう。

自分に自信をもって人生を楽しく生き生きと謳歌しよう

人生は一度きりです。自分に自信を持てれば、自分が好きになって人生を生き生きと過ごせるはずです。周りの目ばかりを気にして自分をないがしろにしないよう、是非皆さんも、これを機にエフィカシーについて意識してみてはいかがでしょうか。自分が変われば世界は変わるのではないでしょうか。