グローバル化が進み、英語学習があらゆる人たちにとって身近なものになってきています。新しい言語を学ぶということは大きな壁のようにも思えますが、ただ漠然と立ち向かうのではなくコツを抑えたうえで学習を始めることが、上達を加速させ学習をより楽しいものにしてくれる鍵です。そこで今回は、英語学習を上達させる前提知識として、英語と日本語の決定的な違いである語順についてお話したいと思います。
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英語と日本語は全く違う言語であるということを理解する
英語脳という言葉があるように、英語と日本語はそもそも全く違う言語です。言葉という意味では共通ですが、そもそも言語的に全く異なるものだということを、前提として理解しておかなければなりません。
英語学習がうまくいかず苦悩している人の多くはこの点を見過ごしていることがあります。では、英語の日本語の決定的な言語的違いである語順の違いについてお話していきたいと思います。
英語と日本語の決定的な違いは語順
英語と日本語の決定的な違いは語順です。英語と日本語では文章を組み立てる語順がまったく違います。このことを知っているか知っていないかで学習効率は格段に変わります。英語を学びたい人なら、前提知識として必ず知っておくべきことです。
日本語も英語も文章の始まりは主語という点は同じです。しかし、そのあとが決定的に違います。一番大事なことを言います。
【重要ポイント】
英語の場合、主語(S)のあとには必ず動詞(V)がきます。
日本語の場合、動詞(V)は文章の最後に登場します。
英語は「主語(S)+動詞(V)+その他」でOK
英文作成の感覚をつかむなら、とにかく主語+動詞を頭に叩き込むことが大事です。そのためには、まずは主語と動詞の役割についてそれぞれ解説します。
主語(Subject)とは
主語とは、その名の通り文章の主人公のことです。人・ものを問いません。英語でも日本語でも文章の最初に登場します。これからこの人(もの)の話をしますよと文章の最初にお知らせする働きがあります。
例文1:
Mike went to Tokyo for business last week.
マイクは、先週仕事のために東京へ行きました。
例文2:
She speaks Japanese very fluently.
彼女は、とても流ちょうに日本語を話します。
例文3:
My cat loves this toy.
私の猫は、このおもちゃが大好きです。
動詞(Verb)とは
動詞は、主語の動作や状態を表します。日本語学習的には述語と呼ばれたりもします。文章の核になる部分で、文章に動詞がなければ何が言いたいのか意味が分からなくなります。
例文1:
Mike went to Tokyo for business last week.
マイクは、先週仕事のために東京へ行きました。
例文2:
She speaks Japanese very fluently.
彼女は、とても流ちょうに日本語を話します。
例文3:
My cat loves this toy.
私の猫は、このおもちゃが大好きです。
主語(S)+動詞(V) = 何が、どうした。
全ての文章は、主語+動詞で「何が、どうしたかを」述べており、それが文章の核心部分です。
例文1で言うと、「マイクは行った」という部分が文章の核心部分にあたり、「どこに」とか「何のために」などのその他の情報は付随情報に過ぎず、別になくたって文章として成立するので構わないのです。主語+動詞は、文章を文章として成立させる最小構成要素です。
英語では、必ず主語+動詞から文章が始まるので、とても意味がわかりやすく何が言いたいのかがストレートに伝わります。対して、日本語の場合は動詞が文章の最後に登場するので、動詞に到達するまでの間に付随情報がこねくり回されて結局何が言いたいのかわからないまま終わってしまうこともあります。これは国民性をよく表しています。
動詞にフォーカスして学ぶ
主語+動詞の「何が、どうした」が文章の最小構成要素であり核心部分にあたるわけですが、その中でも動詞が最重要です。「どうしたのか」という結論が文章の中でもっとも大事な箇所です。動詞にフォーカスして学ぶことで、文章を理解しやすくなりますし、英文を作りやすくなります。
先にも述べたように、日本語の動詞をあいまいにできるという言語の特性上、日本人は動詞にフォーカスする能力が不足しています。以下の日本文から、主語+動詞を抜き出してみてください。繰り返し言いますが、主語+動詞は「何が、どうした」を表す文章の核心部分であり結論です。
例文:
サッカー日本代表は、7月3日に日本の埼玉スタジアムで行われたブラジルとの親善試合に2-1で勝利した!
あえて付随情報を多めにして長い文章にしていますが、この分を英訳する際に文章の出だしとなる主語+動詞がどこだかわかるでしょうか。(以下答え)
例文:
サッカー日本代表は、7月3日に日本の埼玉スタジアムで行われたブラジルとの親善試合に2-1で勝利した!
「何が、どうした」ですから、「サッカー日本代表が、勝利した」が主語と動詞です。文章は長かったですが、比較的探しやすかったと思います。英文にすると以下のようになります。
例文(英語ver.):
Japan national football team defeated Brazil by 2 to 1 score in the national friendly match held at Saitama studium in Japan on July 3rd.
ご覧のように、文章の冒頭に登場していることがわかると思います。とにかく、日本文の中から主語+動詞を見つけることができれば、まずは英文を開始することができます。
そして、「勝利した」と聞けば、それと同時に「何に勝利したのだろう」「誰に勝利したのだろう」「どこで?」「いつ?」などと疑問が出てくることでしょう。つまり、全てを分かろうとするのではなく、まずは動詞を中心に理解しようと努めるだけで、後の文は勝手に浮かび上がってくるのです。
まとめ
これまで、英語と日本語の語順の違いについて説明してきました。今回、英文を「主語+動詞+その他」という形に分割して考えたことで、これまでただ漠然としていた文章の全体像が少しとらえやすくなったのではないでしょうか。
今回紹介した「主語+動詞」の話は自分でも英語学習の上でめちゃくちゃ重要な話だと思っています。私は5文型を勉強し始めてから英語力が飛躍的に上昇しました。このブログでは、英語学習をサポートする記事を随時紹介していますのでよければ是非参考にしてみてください。それでは、See ya!